【PUBLICITY 1931】2013年6月9日
読者の物語~貧困と自由をめぐって(1)
freespeech21@yahoo.co.jp
▼一年以上ご無沙汰していたにもかかわらず、さっそく何通か
メールをいただいてうれしいかぎりであります。
▼古川琢也さんの『ブラック企業完全対策マニュアル』は、弱
い立場の人が威張る人と闘うための武器であり、書いた本人は
あまり得をしないが、読んだ人は得をするという、良書によく
あるパターンの、売れてほしい一冊である。
なんというか、ニッポン社会の実相がよく露わになっているナ
と感じるんですよ。いちおう、「ブラック企業」という呼び方
で抽象化するのには若干の違和感があるのだが、実情があまり
にもひどいから、まずは知ってもらうことが先決だと考え中。
▼本誌について、もう「なんの雑誌だっけ?」な人も多いと思
うから、一言説明しておきます。
本誌は「マスメディアとつきあう方法」を考えるメールマガジ
ン。「司法の季節」や「原発に夢中」をはじめ、途中のシリー
ズも多いが、今から思えば百年単位の巨大なテーマなので、ま
あ断続的に。
力瘤を入れて続けるのはムズカシイので、今までどおり不定期
に(不定期すぎるが)、楽にやります。
▼さて、『ブラック企業完全対策マニュアル』に関連して、「
貧困と自由」をめぐる考察をひとつご紹介いただいた。先日「
ハフィントン・ポスト」に載ったアメリカ上院議員の論説を、
訳者の浅田明さんの快諾をいただいたので、転載する。
まず、浅田さんから本誌へのメール。適宜改行や▼を入れた。
――――――――――――――――――――――――――――
▼アメリカ社会も日本と同じような問題を抱えていると厳しく
告発し、それに対し「デンマークから学べ」という論説を バ
ーモント州選出のサンダース上院議員が発表しメールで送られ
てきました。
最近日本では少なくなった労働者の側にたった硬質の意見です。
▼訳をジャンジャン
http://www.janjanblog.com/
に 「アメリカの貧困対策はデンマークに学べ:サンダース上
院議員の論説」という タイトルで載せました。気が向いたら読
んでみて下さい。
――――――――――――――――――――――――――――
▼前後の2回に分ける。まず前編。
――――――――――――――――――――――――――――
http://www.janjanblog.com/archives/96376
アメリカの貧困対策はデンマークに学べ
サンダース上院議員の論説(前編)
2013年 5月 31日 09:41
浅田明
▼バーモント州選出のサンダース上院議員から26日「ハフィ
ントン・ポスト」紙に寄稿した論説「我々がデンマークから学
ぶことが出来るのは何か?」がメールで送られてきた。
読むとサンダース議員が問題にしているアメリカの格差・貧困
は日本と共通するところが多く、この論説で展開されているサ
ンダース議員の見解は日本人にとっても参考になるところが多
いので訳出して投稿する事の承認を求めた所快諾を得たので以
下に全文を紹介する。
▼デンマークのペーター・タクソーエンセン大使は週末をバー
モントですごし私とバーリントン、ブラットルボロ、モンペリ
エで私とタウン・ミーティングに臨んだ。大勢の人たちがアメ
リカと非常に違っていて、デンマークの人達に大きな安全と機
会を保障する社会システムを学ぶため集まった。
▼現在合衆国では経済への不安が大きく累積している。雇用さ
れていない人はあまりにも多く、賃金と収入はあまりにも低い。
何百万のアメリカ人が手頃な健康保険を見つけるのに苦労し大
富豪とそれ以外のすべての人達との格差は拡大し続けている。
若い労働者の家族が手頃な児童保育の絶望的な探索をしている
一方、年老いた人達は如何に尊厳を保って引退できるかを心配
している。我が国の多くの人達はほかの産業国家より長い労働
時間に疲れ切っているのにほかの多くの国より少ない休暇しか
与えれていない。
▼デンマークは人口550万の小さな人種的に均質な国である。
合衆国は人口3億千ご五百万の人種のるつぼである。疑いもな
くデンマークと合衆国は非常に違った国である。それでも我々
がデンマークから学ぶ事があるのだろうか?
デンマークでは健康保険、児童保育、雇用されていない人たち
の教育と保護のような地域毎の社会政策は、殆どすべての人が
確実に経済的絶望に陥らないようにする「連帯システム」の一
部である。
デンマーク人は非常に高い税金を支払っているが、その代わり
に多くのアメリカ人が信じられないような生活の質を楽しんで
いる。大使が注意したようにデンマーク人が非常な金持ちにな
る事は難しいが貧乏になることは誰にも許されない。デンマー
クの最低賃金はそれ自身ベーシック・インカムとして一日約1
00ドルが保障されている。
▼デンマークでは無償で高品質の健康保険がすべての人に保障
されている。すべての人が市民の権利として保険で守られてい
る。デンマークの健康保険システムはすべての人が対象で患者
の満足度は我が国よりはるかに高い。
デンマークではすべての患者は地域の医者を選ぶことができる。
処方された薬は高くなく18歳以下は無料である。面白いこと
に皆が受けられるのにデンマークの社会保険システムは我が国
のよりはるかにコストがかかっていない。彼らはGDPの11
パーセントを使っているのに我が国は18パーセントである。
▼世帯が妊娠した時デンマーク人は人にとって最初の数年が知
能的にも感情的にももっとも大切であることを理解している。
将来の両親に強力な支援を与えるため 将来の母親は出産前に
4週間の有給休暇が取れる。両親は出産後14週の有給休暇が
取れる。
また父親は産前に2週間 両親は産後にこのほかに32週間あ
るいはそれ以上の休暇を子供が生まれてから9年間にとる権利
がある。国は育児費用の4分の3を負担し低所得労働者にはも
っと多くを負担している。
(つづく)
――――――――――――――――――――――――――――
▼そうか、デンマークは550万人なのか。
後編では、アメリカとの衝撃的な違いが紹介される。
(つづく)
2013年6月9日 綴老(てつろう)
freespeech21@yahoo.co.jp
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