2013年06月07日

ブラック企業と過労死防止基本法


▼ずいぶんご無沙汰しております。ってもう一年以上? 時の
経つのは早い。

まとまった時間がとれなくなり、メモがわりにツイッターでつ
ぶやいてばかりいるので(しかもほとんどリツイート)、名前
も「ツブヤキ綴老(テツロウ)」に変えました。

▼さて、長い文章が書けないのだが、ぜひ紹介しておきたい本
があったので、超久々の発信。

古川琢也『ブラック企業完全対策マニュアル 現代の無間地獄』

力作である。帯の「生き残れ!」という言葉も、誠実で切実な
前書きも、心に残る。「新書」という形態はこのように活用す
るものだ、というお手本でもある。

この本の目的は一つ。「過労死を防ぐ」。そのために書かれた。

「過労死を防ぐ」ための具体的な知恵が、これでもか、これで
もかと詰まっている。「闘争」の書であり、人間としての「尊
厳」を守るための一冊だ。

▼「今、ツライ人」にこそ手にとってほしいし、「ブラック企
業」という言葉を「耳で知っているだけの人」にも読んでほし
い。

無知が悲惨を生む。知が希望を生む。

▼で、「過労死防止基本法」を制定しよう、という署名がある。

目標が100万筆で、6月6日現在で43万6612筆だそう
だ。くわしくは「全国過労死を考える家族の会」を中心につく
られた

「“ストップ!過労死”実行委員会」


があり、ここで署名用紙のダウンロードもできる。

「過労死」が「karoshi」で通じるようになって20年以上経つ
なんてことも知らなかった。

▼湯浅誠の賛同の声を引用しておく。

――――――――――――――――――――――――――――
社会の二極化と格差拡大・固定化は、総理をして中間層の回復
を唱えさせるに至っています。低所得化や雇用の不安定化が高
まる中、人々は「なんとか振り落とされないように」と会社に
しがみつき、その結果として心身の健康悪化を招くに至ってい
ます。その極北にあるのが「過労死」だと思います。

他方、企業に自分の生活を預け、企業にしがみつく以外の暮ら
しを求める人たちが「我々は99%だ」と声を上げ、それが世界
的に広がり始めてもいます。

「NOと言える労働者」になるためには、それを可能にする条件
を社会が作らなければなりません。「過労死防止基本法」制定
の取組は、社会の取るべき責任から逃げない、責任ある行動の
一つだと思います。
――――――――――――――――――――――――――――

▼『ブラック企業完全対策マニュアル』を書いた古川とは、何
度か話したことがあるが、マジメな記事を書く堅実なライター
である。この竹山が、いや、綴老が責任をもってオススメする
。ぜひ、本屋で手にとってほしい。

2013年6月7日 ツブヤキ綴老

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